静岡県〈Yさんとの四つの実話〉 学生アパートの建築 正神崇敬会(実例116)

Yさんが居住されているF市に、兼ねてより大学が誘致されるとのウワサがありました。そして、5月3日に来訪されたYさんから、いよいよこの話が九割方決定したことをお聞きしました。
6月の国と市の話し合いが決まれば、来年9月から校舎の建設が開始され、再来年4月に開校の運びとなります。
予想を上回る状況の進展であるため、Yさんの計画も一挙にあわただしくなりました。そして大勢の思惑どおり、大学の第二次認定が国より正式に許可されたのです。
さあ、大変です。学生アパートの建築のために、Yさんは女手一つで多くのことをしてゆかなければなりません。
例えば資金ぐり、保証人の問題、土地の造成と測量、建築位置の決定、隣地との境界線の話し合い、業者の選定、完成日はいつがよいかということ、土地の一部を相続している弟さんとの話し合い、結成されるであろう下宿組合の加盟の可否等、その他にもやらなくてはならないことが次々に出て参ります。教職の傍らYさんは、神様のお導きをいただき諸問題を一つづつこなしてゆかれました。
Yさんの家の庭には木がたくさん植わっています。木々の中にはトラック一台ではとても運びきれない大木があります。神霊が宿られている神木もあり、切り倒してしまうのは恐れ多いことです。そして長年親しんできた大切な命です。
このことでも心をくだかれていたYさんは、神様のお示しどおり、切るのではなく移動することにされました。
浜松一のいい植木屋さんが作業をしてくれます。木々を掘り起こして移す前に植木屋さんは「Y先生の好きな木だけは残すようにしますから、リボンをつけて見分けがつくようにしておいて下さい」と、言ってくれたそうです。
どの木に対しても愛情と思い出があるYさんは、リボンを持って夢中で庭を回られたそうです。そしてふと気がつくと、全部の木にリボンをつけてしまわれたとのこと。
これでは植木屋さんは仕事にならず困ってしまいます。一本一本の木に別れの挨拶をされたYさんは気が済んで、植木屋さんに任されたのでした。
柏の木と神木であるタイザンボクの大木をはじめ木々の行き先は、あるお寺さんと決っています。
タイザンボクの御神霊も木の精霊も大変お喜びです。これはYさんの敬虔な信仰と温かい心遣いがあってはじめて出来ることです。だからこそ、神様は神を尊び人を尊び命を尊ぶ誠実なYさんのことを強く御守護下さるのです。
Yさんの学生アパートの建前は、9月17日に行われます。工事は順調に進行しておりますから、年内には完成することと思われます。構想はすでに、第二期工事の計画もございます。
正神界の神々に工事とよりよき命運の守護祈願お祓いをお願いして努力を重ねる再来年のYさんの眼に映る元旦の朝日は、きっと破竹の勢いで昇ることでしょう。
神通霊能者 笹本宗道 著「神仰のパワー」より引用

関連記事

お問合せ ご相談者ご依頼の皆様の個別のご事情には審神者の会長笹本宗道が真摯に対応させていただきます。