宇宙神道 正神崇敬会の書籍の内容紹介 「神仰のパワー」 笹本宗園著 第二章 その4

神仰のパワー」 笹本宗道著 第二章 その4 (本文に一部加筆修正が含まれています)

第二章 御教え その4
神理の御教え(四)人々の幸福実現に向けて

科学と経済効率を優先させることによって日本社会を繁栄に導いた物質至上主義は、同時に大きな歪(ひず)みを生み出し、大転換を迫られております。
私たちを生かし育んでくれる地球の自然環境と、本質たる人間の精神活動をこれまで以上に顧みて、その重要性を認識しなければならない時代に、既に入っているのです。
ところで、ご存知のとおり昨年はイラクのクウェート侵略により、世界経済は大きな損失を被りました。国連の名の下、米国を中心に武力を主体にした政策によりかろうじて人質解放はなされ、フセインの悪事は押さえられつつある展開となりました。本稿を執筆している十二月八日現在、日々の必死の修祓により、フセインを取り巻く五万体の魔神のうち、千七百十七体の浄化を私は神界にお仕えしております。他宗の方々もきっと一生懸命に平和解決を祈られていることと思います。その正しい想念波動も、良き働きとなっているはずです。
世界平和の実現は宗教家のみならず、全人類の願いであります。武器商人を初めとして一部の甘い汁を吸う者たちと、権力者を頭(かしら)に、国家間のエゴによる戦争は有史以来数限りなく勃発しています。人類の平和と幸福実現に向けて、私はここに二つの提案をします。
一、日本国の平和憲法を遵守し、米国依存の軍隊ではなく、真の国連組織の充実を計る。即ち、国際警察として機能することを目指してほしい。
世界の国々は如何なる理由があろうとも、武力を以て他国に侵略してはなりません。このごく当り前のことを、各国は実行するのみです。もしこれに反した場合、全世界の国を敵に回すという厳格なシステム作りの先導的役割を、日本政府に実行していただきたい。今や世界第二位の経済大国に生きる国民として、人類の平和と繁栄に寄与すべく、広い世界観と高い意識を身につけ、それが良識ある政治に反映されることを期待します。
二、人種、民族、文化、国家、風俗、言語、慣習、信条の如何を問わず、人間根元の幸福は同じです。肌の色が違っていても、異なる習慣の人でも、その人権は神の御前では皆平等です。
今や地球規模で世界はたいへんに近くなり、何らかの形で私たち人類が支え合っていることにもっと気付かなくてはなりません。
私たち人類は人間として理解尊重し合い、協力と公正な競争をもって、互いの幸福実現を追究すべきです。障害者や在日外国人の方々に対する平等な人権尊重と共に、持てる才能を生かせる社会システムの充実も必要です。
私は平成元年五月に、国常立神界から「皆が幸せでありますように」と祈るようにとの啓示を受け、縁者の心に届けるようにとの使命を与えられました。
私が主宰する正神崇敬会におきましては、「皆が幸せでありますように」と心を込めて祈ることと、この祈りを通して神の御心に近づけるよう日々努めるのですよと、指導させていただいております。
心ある皆様、広くは地球レベルで人類万物の調和融和発展と真の幸福実現へ向けての人としてあるべき心の正しい価値基準を、よくご理解下さい。高次元神界からのお導きによる正しい思想を身につけ、より広く温かい心で、この世を歩んでゆくことが大切であります。

神理の御教え(五) 天命拝受

私は幼少より両親には厳格に育てられました。幼な心より二十代後半まで神仏を意識しつつ歩んで参りました。27歳の時に父であり、わが師でもある笹本宗園からの「手伝ってほしい」という話をきっかけに覚悟を決めて神の道に入りました。
神の道に入ってからの修行は厳しく、昼夜寝食を隔てることなくたえ間なく続く霊的試練と戦いながら、全身全霊をもって真剣にお仕えし続けております。
修行時代には、魔神と悪因縁、人間の業想念による諸行の恐ろしさを、この身をもって徹底的に知らされました。
そして、ひとり神仕えとして立ち上がってから、これまでに数万例(平成四年現在)の取次を通して、神霊にまつわる様々な体験と人々の生きた姿を学ばされて参りました。それはこれからも、私の生ある限り続く行でもあります。
人間は誰一人として同じではなく、一人ひとりの顔が違うように、因縁も考え方や性格も、能力も生き方も職業も十人十色、百人百色です。
神の御元へは難問や難病をもっての来訪者が多く、その方を救済御導きして参らなければならない神仕えとは、たいへんに難しい業であります。ですからこれは望んでも、たやすく出来る仕事ではありません。
人間としての神の道を業として志すとき、一番簡単な方法は国学院大学か皇学館大学の文学部神道学科で学び、所定の単位を取得することです。これはとりわけ難しいことではありません。一般大卒の場合は、学士入学するか聴講して規定の単位を取ればよい訳です。
無事卒業となりますと、一応は大きなお宮さんの宮司として仕えることが可能な明階という資格が得られます。
しかしこれは人間界が与えた資格ですから、明階を持っている人が高次元の神に神通(じんつう)出来るかどうかということは、全く別です。
これよりは下の位になりますが、各都道府県の神社庁の推薦をもらって、大学で行われる資格認定講座に参加して、試験に合格すれば神職の階位は取得出来ます。
仏教の場合も同様に専門の大学で学べばよい訳で、資格を得ること自体、難しくはありません。もちろん修行となれば厳しい訳ですが。
一方、各宗教法人は独自に資格を与えることを文化庁に認可されており、そうした中で修行を積まれている方も相当な数にのぼります。
人間のエゴが元で地球上の自然が再生不可能になりかねないこの時代に宗教人は自らの襟を正して、誠世のお役に立ってゆかねばならない時代に来ていると、私は考えます。宗教を職業としたからには、宗派の如何を問わず、一般社会のどの職業の人々にもまして、高い想念とモラルをもって歩んでいかなかればなりません。
税金問題や酒食にうつつをぬかしている宗教家を、私は大勢知っているからです。阿漕(あこぎ)な宗教商法にて大金を脅し取り、あとは知らぬ存ぜぬの悪人もいます。やたらの宗教に入ると、浄化してもらえるどころか逆に他人の穢れと悪霊をつけられて、大金をむしり取られたりしますから充分御注意下さい。宗教各界のモラルと自浄作用に期待する処であります。
ある程度の霊感のある人は、巷には大勢います。それなりの才覚と能力を持った人たちの中には、霊能者として活躍している方もおられます。ニセ霊能者も大勢います。
正神に仕える宗教家と霊能者のレベルの違いは、人格とモラル、思想の高低によって容易に判断出来ます。
神の道への奉職をお考えの方がもしいらしたならば、偏狭で不安定な霊能開発などではなく、まず一貫してしなければならない行があります。それは人格霊性の向上を目差すことの一点に集約されます。素直で思いやりあるバランスのとれた心で学び、与えられた仕事に前向きに身を投げ出して取り組むことです。人格を磨いて高めない限り、高級神が下られることなど万に一つもありません。
現世の名誉、地位、金銭、物質にこだわり、毀誉褒貶(きよほうへん)しているようでは神仕えには遠く及ばず、いたずらに霊能を追い求めることも、邪神魔神低級霊の思うツボにはまってしまうだけですから、厳重な注意を喚起致す処であります。

神理の御教え(六) 神とは

時空と人智を超越した無限のエネルギーは大宇宙を創造しました。その広大無辺に働く精妙なエネルギーは、天地自然の隅々にまで及び、留まることを知りません。
あるものは物質化して恒星となり、一定の円運動のもとにそれぞれの銀河、星雲を構成しています。
あるものは独自性を有する生命体として、円鎖運動を営みつつ一定時間三次元世界に存在し、やがてエネルギー体としての形態を変位させてゆきます。
またあるものは、微粒子の世界から科学的視野の届かない、無限にゼロに収束する世界へと繋がっています。
絶対者たる根元の大エネルギーパワーに始まり、森羅万象に降り注いで存在たらしめ、それを支え、精妙にして複雑な円運動を営みながら働くエネルギー波動のことを、神と称します。
科学の法則とは、神がお創りになられたある一部分を経験律と推論の上で実験し、測定、試行錯誤、解明、社会的認知とその活用に至ったというものでしかありません。
子供たちが粘土細工で色々な物を作ったり、積み木やプラモデルで形作る遊びが出来るのは、その材料を親が与えて初めて出来るのです。
人間の発見とは神の創造と働きの具体的な知覚認知であり、発明は初めから神に与えられている素材の活用と応用にすぎず、科学から生まれた創作は真の創造ではありません。
過去から現在、未来永劫にわたって無から有を生じ、主体として働く力は神の御業(みわざ)であると、万人が悟らねばならないのであります。
科学のみを盲信し、科学を以て神を否定する現代人は、中途半端で勉強が足りないか、理解能力が根本的に欠如欠落しているかのどちらかです。もしくは業因縁が深く、自我で神の御光と自らの神性を大きく割り引いてしまっているからです。
世界的な超一流の科学者たちがその専門領域と業種を問わず、神の実在感に到達され肯定しているということを、賢明な皆さんはよくご存知のはずです。
それは理論物理学者、天文物理学者、化学者、医学者、生物学者、数学者等の区別を問いません。例えば相対性理論のアインシュタイン博士の例は余りにも有名ですが、化学のベンゼン環を発見したベンツェン然り、万有引力を発見したニュートン然り、発明の天才エジソン然り、我が国の例ですと例えばノーベル物理学賞を受賞した湯川秀樹博士を挙げることが出来ます。超一流の哲学者が論理的にとことん追求しても、同様の結果となります。
宇宙飛行士が宇宙空間での神秘体験を通して、神の信仰に目覚めざるを得ないという話も、よく耳にするところであります。元来彼らは、第一線級にまで登った窮めて優秀な科学技術者のはずです。厳しい知的肉体的訓練を積んだシビアな実務家である彼らをしても、神の片鱗にふれる体験をすることによって、人生観が大きく変わってしまう訳です。
私たち正神の徒は、素直な心で真剣に神を求め、宇宙飛行士と同様の多くの神秘体験、神からいただいた数々の救済体験と神理の学びを通して神の実在を実感し、信ずることが出来ます。
とことん勉強して西洋的、科学的に神に到達されるもよし、神理の御教えに従って素直な心で天地自然の息吹と鼓動にふれ、東洋的心眼を介して神に到達するもよしです。
高次元の神の波動に自らの精神波動を感応、同調できるように心境を高める努力が最も重要です。そして、真理に則した生活をされ続けたならば、あに図らんや神に多くを願わずとも願望は叶うのです。
神を尊び真理の実践を成し続けたならば、神の守護と導きは強化され、正しい心掛けの人々の輝きと幸福が増大しないはずはありません。それはごく自然のうちにです。
反対にケシ粒程の偏狭な自我なる小宇宙に固執して、御親たる神を否定し割り引くということは、自らの選択で低俗荒波な世界でのみ生きることを決定した訳であり、心無き人々のそれはそれでやむなしです。
国常立大御神様は崇高なる人間の精神と科学の発展という二者の働きを介して、この地球上により高度な文化の華を咲かせ、理想世界の創造実現を願われ、日夜お働きなさられておわすのであります。
私たち正神の使徒は真理探究という高い志と、正しく世の中のために働くという実践を通して、真人間として歩み、光の世界を目差して一歩一歩向上してゆくのです。
勇気をもって自らの邪悪や魔と戦うのです。己れが浄まり高まれば、必ず周りの社会はよりよく変化し、世界観も一変して明るい祝福の光に包まれるのです。
神は創造の主たる絶対者にましまし、崇高なる意志にましまし、宇宙に満ち溢れるエネルギーにましまし、愛にましまし、慈悲にましまし、光にましまし、真理にましまし、善にましまし、美にましまし、正しき言葉にましませり。
誠の向上心にて神を求めてやまざれば、その扉は万人に開かれているのです

神理の御教え(七) 神々の御役(みやく)

私たちを御守護下さる神々の御役を分かりやすく解説致します。後日改めて公開いたします神々の系図と比較参照してご確認下さい。

(1)無大御神(ムノオオミカミ) 大宇宙の根元絶対神。宇宙は無から生まれたのです。旧来の神道には出てこられない最高位の神であり、昭和60年に正神崇敬会にて初めてその実存の解明を果たしたのであります。
低密度で物質が存在する凝似真空ではない空っぽの真空をゆらがせると、電子が発生することが最新の科学的観測で確認されています。無から有が生ずることを科学は実証したのです。
これからは科学の力を以て宗教を解き明かす時代に入ったと、超一流の科学者諸氏は言われます。旧来の宗教家に対してはそのとおりだとも申せます。しかし破格の神がお働き下さる本会は例外であります。反対に科学の力を以て正神界の神々の実存とお働きを証明してくれるものであると、私は確信致しております。

 

(2)大天地明大御神(オオアメチアケノオオミカミ) 大宇宙の創意、開闢神。無大御神が宇宙の創意を発露なさられて、無の神界にゆらぎが生じ、無限のエネルギーへと変化(へんげ)されました。そのお姿とお働きが、大天地明大御神です。大天地明大御神がビッグバンを起こして宇宙を開闢されたのです。正神崇敬会にて、世界中で初めて宇宙の根元神の無大御神と、宇宙の開闢神の大天地明大御神の実存の解明を果たしたのであります。

 

(3)天之御中主大御神(アメノミナカヌシノオオミカミ) 高天原(たかあまはら)の主宰神として、宇宙を創造司る神。大天地明大御神様の御分霊であります。旧来の神道では、造物主たる絶対神として認知されています。現世に直接顕現しないため、哲学的絶対神としても認識されている神です。

 

(4)高御産巣日大御神(タカミムスビノオオミカミ) 天之御中主大御神の次に現われた創造神。ムスは生成、創造の意味です。天之御中主大御神、高御産巣日大御神、神産巣日大御神の三柱の神を以て造化三神(ぞうかさんじん)と申します。

 

(5)神産巣日大御神(カミムスビノオオミカミ) 高御産巣大御神の次に現われた万物の生成を司る神。産巣日の神は二柱で一対の神として働かれます。

 

(6)可美葦芽彦舅大御神(ウマシアシカビヒコジノオオミカミ) 混沌とした創造初期に、葦の芽のように出現された美しく立派な神。

 

(7)天之常立大御神(アメノトコタチノオオミカミ) 創造初期に化生する神で、恒久的に高天原に留まられて、宇宙と天体の前半部分の創造にあたられています。天之御中主大御神から天之常立大御神までの五柱を、別天神(ことのあまつかみ)と申します。

 

(8)国常立大御神(クニノトコタチノオオミカミ) 宇宙創造の全権を掌握する創造神界のリーダー。天之御中主大御神様の直の御分霊であり、宇宙の創造に直接あたられた破格の神。

 

(9)国賜地大御神(クニサズチノオオミカミ) 国常立大御神の御分霊。この神と(10)豊雲野大御神より天魔・地魔・宙魔・人魔・空魔・火魔・貴魔(こうま)の七大魔神が派生したのである。魔神界の仕組みは正神崇敬会初代会長笹本宗園師が解明した事実であります。魔神界は創造初期の段階で誕生しているだけに、その恐るべき破壊パワーは、実に最大で正神界の99.99パーセントに匹敵する。

 

(10)豊雲野大御神(トヨクモヌノオオミカミ) 宇宙の創造、大地創成の初期に働かれた神。雲のように漂っていた物質を、次第に固め形成した神。

 

(11)宇比地邇大御神(ウイジニノオオミカミ)
須比地邇大御神(スイジニノオオミカミ)

男女一対の宇宙の創造神であり、地球を含む宇宙の天体の地上部分の創造を担当される神。

 

(12)角杙大御神(ツヌグイノオオミカミ)
活杙大御神(イクグイノオオミカミ)
地球を含む宇宙の惑星の海底も含む地表部分から、生命の創造に向われた神。

 

(13)意富斗能地大御神(オオトノジノオオミカミ)
大斗乃弁大御神(オオトノベノオオミカミ)
宇宙の惑星で生命を積極的に誕生させる創造に当たられた神。

 

(14)淤母陀琉大御神(オモダルノオオミカミ)
阿夜訶志古泥大御神(アヤカシコネノオオミカミ)
宇宙の万物の霊的生命活動に対して、喜びに満ちあふれながら働かれた神。

 

(15)伊弉諾大御神(イザナギノオオミカミ)
伊弉冉大御神(イザナミノオオミカミ)
天照大御神・月読大御神・建速素盞鳴大御神の三貴神をはじめ、諸神を創造なされる。蛭子神が生まれたり、火の神を生んだ時の火傷がもとで伊弉冉神が黄泉(よみ)の国に落ちてしまわれたのは、魔神界の謀略を暗示しています。黄泉の国とは魔神界のことです。国常立大御神から伊弉諾・伊弉冉神までの創造神を神世七代(かみよななよ)の神と申します。

 

(16)天照大御神(アマテラスオオミカミ) 祖父である国常立大御神様に権限を託されて、愛のエネルギーで宇宙を照らされる統治神。私たちの太陽系の太陽だけが天照大御神ではありません。全宇宙の恒星が総て天照大御神様の御分霊であります。全宇宙の天照様を統括なされる大元の大霊体が大天照大御神です。

 

(17)月読大御神(ツクユミノオオミカミ) 天照大御神の弟神。天照大御神様に協力して、宇宙空間と夜の陰の領域を御守護下さる。夜間に睡眠がとるということは、単に脳の神経細胞を休めることに留まりません。私たちの大切な精神エネルギーは、睡眠を通して月読神界から神気を充電していただいているのです。これは私が神界よりお教えいただいた神理です。就寝の理想は午後10時です。12時を過ぎますと、神気が衰退します。遅くとも12時前に床につき、天地自然の法則に従って生活するよう努めて下さい。仕事等でやむをえない方は、出来るだけ多くの睡眠をとられることと、月読大御神様に対し心を込めて尊崇奉れば、不足している分の神気を補っていただけます。

 

(18)建速素盞鳴大御神(タケハヤスサノウノオオミカミ) 天照大御神と月読大御神の弟神。宇宙空間、地球の大気、海と河川の悉くを守護される神であり、竜神界を主管なさられる。その浄化力、祓い浄めの御力は圧巻、凄まじいばかりであります。調和調整のお働きもなさられ、神話で語られているような、荒っぽいばかりの神では決してありません。大宇宙統治の三貴神の一柱におわします。

 

(19)稲荷神界(イナリシンカイ) 国常立大御神の直(じか)の御分霊である佐田彦大御神(サダヒコノオオミカミ)が主管する神界です。奥方の天鈿女大御神は、稲荷神界の女神神界の統御をなさられています。稲荷神界の神々は、作物や植物の育成、商工業を初め私たちの運命全般を身近で御守護御導き下さる、たいへん有難い神です。私の所では、特に佐田彦大御神の御分霊である椿皇神がお働き下さるだけに、とりわけ大きな御守護がいただけるのです。神社神道では稲荷神の長(おさ)として、宇迦之御魂大神(ウガノミタマノオオカミ)を佐田彦大御神よりも高い神として崇めておりますが、最上位の神格の神は佐田彦大御神であります。
大御神(大神)の御分霊が皇神(スメガミ)であり、皇神の御分霊が皇之臣神(スメノオミガミ)と申します。皇之臣神の家臣が臣神(オミガミ)です。更にその御家来が眷族(ケンゾク)霊となります。大御神(大神)―皇神―皇之臣神―臣神―眷族霊という一連の神界構造は、各神界に共通しております。この神界構造も正神崇敬会で解明を果たした事実でございます。

 

(20)山神界(サンジンカイ) 主管神は稲荷神界と同じ佐田彦大御神です。佐田彦大御神様の統括の元で、大山祇大神(オオヤマズミノオオカミ)が男神神界を、木花開耶媛大神(コノハナサクヤヒメノオオカミ)が女神神界の長としてお働きなさられているのです。山神とは、俗に言う天狗霊のことです。
山神界は稲荷神界、星神界、竜神界、火竜神界と密接に協力して働かれています。例えば、火山活動は山神界と次の項目で述べる火竜神界(カリュウジンカイ)との現われです。木花開耶媛大神の夫神は火竜神界の邇邇芸能命(ににぎのみこと)です。
病治しの神である少名彦名大御神は山神ですが、竜神界にもまたがって働かれる神であることも一例にあげることが出来ます。

 

(21)火竜神界(カリュウジンカイ) 男神神界は月読大御神が、女神神界は天照大御神が主管なされています。それぞれ配下の賀茂大神(カモノオオカミ)と丹生大神(ニブノオオカミ)が生命エネルギーをお与え給(たも)うのです。私が火竜神界へお願い申し上げますと、奥の因縁浄化を守護いただけます。

 

(22)星神界(セイジンカイ) 鈴江大屋根大御神(スズエオオアネノオオミカミ)が男神神界を、菊理媛大御神(ククリヒメノオオミカミ)が女神神界を統御(とうぎょ)しておられます。星神界の神々は人間の想念の高い領域、即ち意志力、けじめ、しめくくりの守護を下さいます。
私がお教えするとおりにこの神界にお願い申し上げますと、憑依霊や周辺霊の妨害を、一時押さえて下さいます。天照神界、創造神界ともたいへん近い距離にある神界です。

 

(23)竜神界(リュウジンカイ) 建速素盞鳴大御神が統御なされる神界です。御分霊の大国主大御神は男神神界を統制され、住吉大神(スミヨシノオオカミ)(上筒之男大神(ウワヅツノオノオオカミ)・中筒之男大神(ナカヅツノオノオオカミ)・底筒之男大神(ソコヅツノオノオオカミ))と協同して湖沼と海の御浄化にあたられています。
祓戸大神(ハライ(エ)ドノオオカミ)(瀬織津比咩・速開津比咩・気吹戸主・速佐須良比咩)は女神神界を統御され、河川に始まる水流によって、浄化の守護を下さいます。
因縁霊障を浄める浄化力の主体は、竜神界のお働きによるものです。本会では、建速素盞鳴大御神の第一位の御分霊である海渡辺皇神(ウミワタリベノスミガミ)が発動なさられるため、病治しの力が極めて強いのであります。魔神界の暴虐から力強くお救い下さいます。
大国主大神の御分霊は大物主大神です。大物主様は精霊界の主管神としてお働きになられています。
八俣大蛇(やまたのおろち)伝説に出てくる建速素盞鳴大御神の奥方となられた櫛名田媛命(クシナダヒメノミコト)は、奥に控えられており、稲荷神界と連絡を受ける他は、直接現界には働かれておりません。

 

(24)八百萬神(ヤオヨロズノカミ) 天之御中主大御神・国常立大御神・天照大御神をはじめとする上級神と高級神霊にとどまらず、中級以下の自然神、自然霊、人為神、人格神と共に時には動物霊ですら所在するこれらの神々の神域は、後記神々の系図のとおりです。その次元の高低と幅はご覧いただいてご理解いただけるでしょうか。

 

※全国各地の神社や祠にはじまり、神道各派も含めますと、それこそ数えきれないくらい数多(あまた)の大神と称する神が祀られています。穢れて落ちて邪神化している神霊を除いて、もちろんそれらの神々もみな尊い存在ではございますが、誠の大神ばかりではないのが実情です。
本会ではこれらの画一的偽似大神と、神格を比較することすら恐れ多くも憚(はばか)られる古神道の最高位の神々と上級神を、尊崇奉ると共に厳粛(げんしゅく)に一線を引くために、大御神とお唱え申し上げております。

 

お問合せ ご相談者ご依頼の皆様の個別のご事情には審神者の会長笹本宗道が真摯に対応させていただきます。